この記事の内容は2003年以前に作成しました。
エアコンの仕組みは、液体の性質を利用したものです。
液体は蒸発する際に周りの熱を奪う性質があります。(気化熱)
運動をすると汗をかいて体温を下げたり、打ち水をして涼しくなるのと同じ仕組みです。
→まず圧縮機で高温高圧になった気体は、室外機の熱交換器に入りファンによって冷却されます。
→その際気体は放熱をしながら液化します。
→次にキャピラリー(渦巻状の毛細管)で圧力を下げられます
水の場合、通常1気圧では100度で沸騰しますが、富士山のような気圧の低いところでは86度位で沸騰します。
このように熱を加えずに液体が気化することをキャビテーションというそうです。
→圧力を下げられ気化しやすくなった液体は室内機の熱交換器に入り、蒸発して周囲の熱を奪います。
→熱交換器はとても冷たくなります。
→ファンによって室内の風を吸い込み、冷たくなった熱交換器を通って再び室内へ吹き出します。
→ここで低温低圧になった気体は室外機の圧縮機に戻り、同じ動作を繰り返します。
暖房の場合は、このサイクルを逆にしたものです。
冷房は室内が冷たい風、室外が暖かい風なのに対し、暖房は室外が冷たい風、室内が暖かい風になります。
サイクルの逆転は、四方弁の働きによります。
【図】モーターの回転は同じ向きのまま、四方弁の向きだけが変わっているのが分かります。